Outdoor restaurant tables

― 理念の原点を、あらためて ―

「なぜ外食なのか?」
今日は、僕自身の原点について、あらためて書いてみようと思います。


外食を仕事にしようと決めた日

僕が外食を自分の仕事として選んだのは、2007年
理由を一言で言うなら、渡邉美樹さんの存在でした。

当時のワタミは、
「本来、国がやるべきこと」をビジネスで解決しようとしていました。
怒りと使命感をもって社会課題に向き合い、
しかもそれを経営という形で本気で革新していた

九州出身の僕にとって、
当時のワタミは居酒屋として決して有名な存在ではなかったと思います。
就職活動でたまたま、当時付き合っていた彼女に紹介されて行った会社。
それが正直な始まりでした。

それでも、
渡邉美樹さんの話や本は、驚くほど僕の心に刺さりました。

周りからは「やめとけ」と言われました。
それでも僕は、迷わず決めました。

この人のもとで働きたい。
理由は、それだけでした。


「本気でやる」ということを、初めて知った経験

もう一つ、外食につながる原体験があります。

2004年、
僕は初めて「本気で何かに取り組む」ということを知りました。

それまでの僕は、
「何となく毎日を過ごして、ぼんやりした不安を抱えている自分」
そんな姿が、どこか格好いいと思っていました。
(今でも芥川は好きですが)

姉の影響で入った舞台映像研究会(舞台映像研究部)
正直、想像していた演劇とはまったく違いました。

演劇は、
・勝たなければいけない
・大会で結果を出さなければいけない
・何より、お客さまの感情を揺さぶらなければ意味がない

異常なほどの熱量と緊張感。
何度も打ちのめされました。
何度もバックレようと思いました。

それでも踏みとどまったのは、
「ここまで来たのに…」という悔しさと、
一人抜けたら作品が壊れるという責任感でした。

そして迎えた本番。
人前に立ったときの、あの感動は今でも忘れません。

友達から
「気持ち悪くて吐きそうになった」と言われたとき、
僕はガッツポーズでした。

自分の表現で、人の感情をここまで揺さぶれた。
その事実が、たまらなく嬉しかった。

この経験から僕は思いました。
人と本気で何かをつくり、
誰かと時間と感情を共有することを、仕事にしたい。


日本を元気にするには、何が必要なのか

2007年、大学生だった僕は、
「日本を元気にするには何が必要か」
そればかり考えていました。

周りは外国人だらけ。
世界の中で日本を見る時間が長くなるほど、
この国の立ち位置や、地方の弱さが気になって仕方なかった。

出した答えは、シンプルでした。

地方から、若者が元気にビジネスをすること。


NPOとの出会い、そして「経営」への傾倒

2005年、
当時発足したばかりのNPO法人G-NETの代表に、
直接インタビューをしに行きました。

起業家・アントレプレナーを育てる取り組みが、
とにかく面白かったからです。

同じ思想を持つ**ETIC.**の活動も、
「地方から日本を変える」本気の取り組みだと思いました。
(今では教科書に載っているのも、納得です)

ただ、NPOに関わる中で、
一つの違和感も覚えました。

  • 国の財源に依存していること
  • 利益を仲間に十分還元できず、規模拡大が難しいこと

そしてもう一つ。
NPOであっても、経営は必要だった。

結局、
お金を運用し、増やし、続ける仕組みがなければ、
理想は続かない。

そこから僕は、
経営、会計、物流、マーケティング、人的資本…
学べるものはすべて学ぼうと、のめり込みました。


実践して、失敗して、また学ぶ

2006年、
学んだことは実践したくなる性格の僕は、
4大学合同のイベントを立ち上げました。

集客もできた。
人も集まった。
でも、何も残らなかった。

お金も、仕組みも、成果も。

だから、
「まだ足りない」と思い、
統計を専攻し、数学や工学の先生のもとで学び直しました。


就職活動で知った「地方と都市の格差」

2007年、就職活動が始まります。
そこで突きつけられたのが、
地方と都市の圧倒的な情報格差でした。

地方で「頑張っている」は、
都市では「それ、普通だよ」という世界。

この格差は、絶対に埋めたい。

そう思っていたとき、
再び強く惹かれたのが、渡邉美樹さんとワタミでした。

本来、自分たちがやるべきではない領域に、
怒りと想いを持って踏み込んでいく。
それを経営でやり切る。

これを学びたい。
この人を、直接追いかけたい。

だから今でもワタミに関わり、
ワタミのFCを選んでいます。


今、あらためて思うこと

2026年。
今、僕は思っています。

外食は、NPOに一番近いビジネスだ。
仕事自体がやりがいになっていることと、
仕事に情熱を注いでそれがそのまま還ってくること、
地域の光になれるということ…
私が考えていたNPOに近いのではないかと思います。

やりがいがなければ続かない。
長時間、仲間と向き合い、
「どうしたら店が良くなるか」を考え続ける。

そのために、
お金も、経営も、マーケティングも、
避けては通れない。

僕がこの仕事をする理由は、
シンプルです。

  • 目の前の人を笑顔にしたい
  • 地域の明るさを「ヒト」から灯したい
  • その場所を、1つ、2つ、3つ…と増やしていきたい
  • 働く仲間が成長し、自分のやりたいことを見つけ、
     本気で取り組める場所をつくりたい

だから、
この店を本気で良くしたい。
もっと、いい店にしたい。


外食は、シンプルで厳しい世界だ

居酒屋甲子園の壇上は、通過点にすぎません。
それでも、そこにすら立てない自分を、僕は悔しく思っています。

まだ本気が足りない。
中途半端な姿勢の人が目の前にいると、正直、苦しくなる。

外食はシンプルです。
良いものが残り、悪いものは淘汰される。

QSC(+M)のバランスの中で、
価格だけが安い店は、生き残れません。


だから、僕たちは本気でやる

目の前の人を幸せにすることに、本気になる。
自分たちの仕事を、
**お客さまと一緒に完成させる「作品」**だと思う。

自分たち自身を、
一つの芸術作品だと思えるくらい、努力する。

まだまだ、僕たちはできる。
今日から、さらに気持ちいい場所を増やしていきましょう。