「あ、この店、なんか好きだな」
飲食店でまた行きたくなる理由は、意外とシンプルです。
料理が圧倒的に高級だから。
値段が一番安いから。
立地が最高だから。
もちろん、それも大事です。
でも、最後にお客さまの心に残るのは、
親近感だと思っています。
この店の空気が好き。
このスタッフに会うと元気になる。
なんとなく、自分たちに合っている。
そう思ってもらえる店は、強い。
今日は、ダン・ケネディの「3M」をもとに、
ミライザカ上越高田店がこれから誰に愛される店を目指すのか、
そして、どんな人と働きたいのかを考えてみたいと思います。
マーケティングで一番大事なのは「誰に売るか」
マーケティングは、3つのMで考えると言われます。
1つ目は、Market。
誰に売るのか。
2つ目は、Media。
どこで伝えるのか。
3つ目は、Message。
何を伝えるのか。
この3つです。
この中で一番大事なのは、やはり「マーケット」です。
つまり、
誰に売るのか。
ここが決まらなければ、
どこで伝えるのかも、何を伝えるのかも決まりません。
商売をしていると、つい思ってしまいます。
「できるだけ多くの人に来てほしい」
「みんなに売りたい」
もちろん、その気持ちはあります。
でも、ここが大事です。
“みんな”というお客さまは存在しません。
だからこそ、誰に好きになってもらいたいのかを決める。
絞るからこそ、伝わる。
絞るからこそ、親近感が生まれる。
絞るからこそ、無駄な広告を減らし、メッセージを鋭くできる。
最小コストで最大の成果を出すには、
まず「誰に届けるのか」を決める必要があります。
僕たちに親近感を持ってくれている人は誰か
では、ミライザカ上越高田店は誰に支持されているのか。
リストを見て、分かったことがあります。
私たちに親近感を持ってくれている人は、大きく2つです。
1つ目は、大学生。
2つ目は、地域住民の方です。
これは、かなり重要な発見でした。
今はSNSやInstagramの時代です。
僕自身、大学生に届くのはオンラインのメディアだと思っていました。
チラシなどのオフライン施策は、学生には弱いのではないか。
正直、そういう固定観念がありました。
でも、実際にリストを見ると違いました。
最も反応が多いエリアは、大学生の住居が多いエリアだったのです。
つまり、学生は反応している。
もちろん、学生はずっと上越にいるわけではありません。
2年、長くても4年で卒業していきます。
だから、LTVは短い。
ここで大事なのは、
学生のLTVは2年で考えるということです。
2年しかいないかもしれない。
でも、その2年間で、
年1回の来店を年3回にできたらどうでしょうか。
単純に、売上は3倍になる可能性があります。
「一度来て終わり」ではなく、
「また行こう」と思ってもらう。
学生のお客さまにとって、
ミライザカが打ち上げや飲み会の選択肢に入る。
ここを取り戻す必要があります。
学生の一次会利用が弱くなっている
現状、大学生向けの入店が弱くなっている感覚があります。
二次会では来てくれる。
でも、一次会からの入店が少ない。
これは、かなり大きな課題です。
一般のお客さまの来店を考えるなら、
学生は二次会利用のままでもいいのかもしれません。
でも、数年前と比べて、明らかに大学生の来店は減っています。
だからこそ、学生向けのアプローチは強める必要があります。
その時に、避けて通れないのが採用です。
なぜなら、
スタッフと客層は合致する
からです。
スタッフの空気が、客層を決める
このスタッフが作った料理。
このスタッフが届けるドリンク。
このスタッフが出す声。
このスタッフが作る空気。
お客さまは、それを感じています。
大学生のお客さまが来た時に、
同年代のスタッフを見て、
「あ、この人たちいいな」
「この店、楽しそうだな」
「また来たいな」
と思ってもらえれば、学生客は増えます。
逆に、
「この人たちからサービスを受けたくないな」
「なんか空気が悪いな」
「身内だけで楽しそうだな」
と思われたら、学生は減ります。
これはかなり現実的な話です。
つまり、大学生のお客さまに親近感を持ってもらうには、
大学生から見ても「感じがいい」と思われるスタッフが必要です。
特別に目立つ人でなくていい。
むしろ、店の空気を壊さない人。
普通に挨拶ができる人。
周りに気を配れる人。
人に嫌な感じを与えない人。
そういう「感じのいい人」が、店の空気を作るのだと思います。
採用は、売上に直結します。
これは大学生客において、特に強く当てはまると感じています。
地域住民の方には、忘れられない努力をする
もう一つ大切なのが、地域住民の方です。
地域の方に親近感を持ってもらうには、何が必要か。
まずは、接触頻度です。
何度も、何度も、何度も接触する。
人は忘れます。
どれだけ良い店でも、
存在を思い出してもらえなければ、来店にはつながりません。
だから、忘れられない努力をする。
まずは近隣1.5km圏内。
今のリスト上で重要とされる3エリアに絞り、
チラシ配布を徹底して行います。
約4000宅。
先月、先々月の反応率は0.3%程度でした。
数字だけ見ると小さく感じるかもしれません。
でも、反応がないわけではありません。
きちんと0.3%という数字が出ている。
であれば、この反応率を上げることが、社長としての仕事です。
チラシを配る。
反応を見る。
内容を変える。
また配る。
これを繰り返す。
地域に根差した店になるには、
一度の発信では足りません。
あと1杯。あと1組。そこにこだわる
今は正直、しんどいところです。
だからこそ、数字を見ます。
売上をあと10%上げるにはどうするか。
お客さまにあと1杯。
毎日あと1杯。
全員にあと1杯。
毎日あと2組。
あと6人。
あと30分、店で楽しく過ごしてもらう。
それだけでも、売上は変わります。
もちろん、無理に売るという話ではありません。
ファーストドリンクを早く出す。
おすすめをきちんと伝える。
空いたグラスに気づく。
「もう1杯いかがですか」と自然に声をかける。
お見送りで、また来たいと思ってもらう。
そういう一つ一つが、
あと1杯、あと1組につながります。
売上は、現場の空気から生まれます。
そして、親近感のある店でなければ、
お客さまは長く過ごしてくれません。
親近感は、採用にも必要だ
ここまではマーケティングの話でした。
でも、ここからは採用の話です。
人は、同じような価値観の人に惹かれます。
では、僕はどんな人に親近感を感じるのか。
正直、大学生の多くとは感性が違うのかもしれません。
でも、考えてみると、これは僕が大学生の時から同じでした。
もともと、親近感を感じられる友人は少なかった。
サークルや友人関係を大切にする感覚も、
当時の自分にはあまりありませんでした。
今は多少、理解できるようになりました。
でも、それよりも僕が惹かれたのは、
成長、貢献、社会を変えること、努力すること。
そういう話ができる人でした。
ほとんどいませんでした。
だからこそ、採用でも同じです。
社員にしたいと思うのは、
自己成長に貪欲で、学び続けたい人です。
最初からすごい必要はありません。
でも、
「昨日より成長したい」
「もっとできるようになりたい」
「自分の仕事で人に喜んでもらいたい」
そう思える人と働きたい。
エリア採用だけでは、足りないかもしれない
そう考えると、採用をエリアだけで考えるのは難しいのかもしれません。
上越だけで探すのではなく、
新潟というエリアまで広げる。
ダイレクトリクルーティングの考え方で、
共感してくれる人にこちらから出会いに行く。
Instagram。
SNS。
このブログ。
自分の熱意を発信し続け、
共感してくれる人に届く努力をしていく。
それが必要だと思っています。
ただし、外から人を引っ張るだけでは解決しません。
一番大切なのは、今、目の前にいるメンバーです。
今いるスタッフや社員が、
この店で働く意味を感じられていなければ、
新しく入った社員はがっかりしてしまいます。
だから、まずは内部から変える。
ミーティングから変える。
考え方を共有する。
なぜこの仕事をするのかを伝える。
そして、僕自身も、
今いるメンバーに共感できるところを見つける。
そこから始めたいと思っています。
いい人に、いい店に、いいお客さまは集まる
親近感。
これはマーケティングにも重要です。
でも、それだけではありません。
採用にも必要です。
教育にも必要です。
店づくりにも必要です。
どんな人にお店に来てもらいたいのか。
どんな人と働きたいのか。
そして、
その人たちに来てもらうに値する自分たちであるのか。
ここを問い続けたい。
いい人に、いい店に、いいお客さまは集まる。
僕たちも、いい人になりたい。
いい店を作りたい。
地域の方からも、学生からも、親近感を持ってもらえる店にしたい。
だから今日から、あと1杯。
あと1組。
そこにこだわっていきましょう。
親近感を得ることが、繁盛の近道です。
そしてそれは、
ただ売上を上げるためだけではなく、
この店で働く人が成長し、
地域に必要とされる店になるための近道でもあると思っています。





