こんにちは、セプテンマリアの代表、真部裕充です。

来店のきっかけを、次も選んでもらえる理由に変える。料理のおすすめ、約束したサービス、お見送り、反応の記録まで、店の中で僕たちができるマーケティングはある。今日は、その仕事を考えてみたい。

日々ありがとうございます。そして、お疲れさまです。

今日は、少しマーケティングの話。

といっても、広告を作ってくださいという話ではない。
営業中の、僕たちの仕事の話です。

たとえば、チラシのクーポンを持ったお客さまが来てくださった。
特典を確認して、お会計で値引きした。

はい、終了。

……それだけだったら、ちょっともったいないと思いませんか。

最初はクーポンがきっかけでもいい。
でも、帰るときには、料理や接客、この店で過ごした時間も覚えていてほしい。

「また来よう」

そこまでつくるのが、僕たちの仕事だと思う。

広告のオファーを、最後に届けるのは誰か

今月のNOBSレターを読んで、飲食店でDRMをどう使うかを考えた。

DRMは、提案をして、お客さまの反応を確かめ、次につなげていくマーケティングのことだ。

店の中でも同じことができる。

料理をおすすめする。
お客さまが選ぶ。
召し上がった様子を見て、感想を伺う。
次の提案に生かす。

この繰り返しだ。

ただ、その前に、広告のオファーを守らなければいけない。

特典の条件は、スタッフがわかっているか。
予約で伺ったことは、現場に伝わっているか。
わからないことを、その場しのぎで答えていないか。

「そんな特典、知りませんでした」

おいおい、ポスター見ろよって話なんだけど・・・
お客さまからしたら、困るよね。
同じ店なのだから。

僕も、告知する内容を、みんなが答えれるようにしないといけないと思うし、
その協力もしてほしい。

広告の最後には、人がいる。
お客さまに約束を届ける、僕たちがいる。

おすすめは、相手を見てから

「おすすめしてください」

これだけだと、とにかく同じ料理を言えばいいのかとなってしまう。

でも、まだ注文に迷っている方と、もう十分召し上がった方では、必要な一言が違う。
会話を楽しんでいる方に、長々と説明すれば、邪魔になることもある。

まず、相手を見て食べてきてるかどうかってわかるよね。
飲んでるのか、二次会なのか・・・みればわかる。
おじいちゃんおばあちゃんが三次会なんて来るわけないよね。
見てわかったことを、お客さまにきくわけ。
「二次会ですか?」「今日はおなかすいてますか?」
間違っても、絶対ないことを聞いても「は?」ってなっちゃうだけだから。

たとえば、6名のお客さまなら、

「よかったら2つお持ちしましょうか?」
っておすすめしよう。私たちはただの販売員じゃないんだから。
営業マンなんだよね。

最終的には、相手に選んでもらうけど、
言うのはタダ。

断られたら、気持ちよく受け止める。
何度も迫って、注文してもらえたとしても、もう来たくないと思われたら困る。

僕たちが欲しいのは、その場の一品だけではない。
次も安心して相談してもらえる関係はもっと大事。

ご幹事様が見ているのは、コース表だけではない

忘年会なら、特にご幹事様の様子を見たい。

料理は足りているか。
飲み物を頼めずにいる方はいないか。
進行やお会計で、何か困っていないか。

ご幹事様は、自分が楽しむだけでなく、参加した皆さまのことも気にされているかもしれない。

だから、ご幹事様一人に、お客さま全員のお世話を任せてしまわない。
僕たちも、店内を見る。

ただし、気を利かせたつもりで、勝手に料理や飲み物を追加してはいけない。
変更の相談も、約束できることを確認してから答える。

「確認して、担当からご案内します」

それでいい。
わからないのに、大丈夫ですと言ってしまうほうが、あとで困る。

ご幹事様が安心して過ごせるように、自分ができることと、社員に確認することを分けて動こう。

次も来てほしいなら、帰るところまで

レポートには、一度のやりとりで終わらせず、その後にも案内する考え方が出てくる。

これを店の中で考えるなら、お見送りも、その先の接点も大切になる。

お会計を済ませて、終わり。
片づけを始めて、お客さまを見なくなる。

それでは、最後が寂しい。

忘れ物はないか。
お帰りの支度に困っていないか。
最後に、感謝を伝えられているか。

まず、そこをやり切る。

そのうえで、店で決めた案内や次回の特典があるなら、内容と使い方を短く伝える。
LINEなどを案内するときも、何が届くのかを説明して、希望する方に選んでいただく。

スタッフの判断で、新しい値引きやサービスを約束する必要はない。
登録してくれなかったからといって、接客を変えることもない。

気持ちよく帰ってもらうところまでが、今日の営業だ。

「やりました」のあとに、反応を残す

おすすめをした。
クーポンを受け取った。
次回の案内も渡した。

では、そのあと何が起きたか。

どんな質問をされたか。
どこがわかりにくそうだったか。
注文や次回の相談につながったか。

ここを、店で決めた方法で記録して、社員や店長に伝えてほしい。
来店のきっかけがわからなければ、不明で残す。数字を合わせるために、適当に埋めない。

店長や社員は、その記録を見て、説明の仕方や案内を直す。
提案していないのか、提案したけれど合わなかったのか。そこを分ければ、練習することも変わる。

頑張ったかどうかだけではなく、お客さまにどう届いたかまで、一緒に見ていきたい。

まずは今日、来店のきっかけになった約束を、一つ確かめてみよう。
そして、その約束を、店の中でちゃんと届けよう。

クーポンがきっかけで来た。
でも、次は、この店で過ごしたくて来た。

そう思ってもらえる営業を、僕たちでつくっていきたいと思う。


参考:ダイレクト出版『No B.S.マーケティング・レポート』2026年10月号、誌面17〜18・21〜27・29〜33・54〜55ページ。接客場面、声かけ、営業中の確認項目は、教材をもとに本記事で考えた応用例です。

案内の明確さについて:Dan S. Kennedy「Why Giving Clear Instructions Can Increase Your Marketing Response Rate」。