two people having a meeting in the office

「テスト」。

この言葉を聞くだけで、
思わず オエッ… となる人もいるかもしれない。

学生時代の定期テストを思い出して、
なんだか頭が痛くなる。
そんな人もいるだろう。

正直、私たちにとっても、
テストは決して気持ちのいいものではない。

時間がかかる。
手間もかかる。
決して、にっこりできる仕事ではない。

でも――
マーケティングにおいて、
もっと言えば仕事全般において
実はこの「テスト」こそが最重要の業務でもある。

なぜなら、
多くの成功企業に「成功の秘訣は何ですか?」と聞けば、
いろいろな答えが返ってくるだろう。

けれど、
その答えを導き出したものは何かといえば、
結局は テスト なのだ。

今日は、
私たちの仕事における「テストの重要性」について考えてみたい。


テストには2種類ある

まず、私たちの仕事におけるテストには、
大きく分けて2種類ある。

  1. テスト販売
  2. A/Bテスト

この2つだ。


① テスト販売

「テスト販売なんて本部がやることで、現場には関係ないのでは?」

そう思う人もいるかもしれない。
でも、実はそんなことはない。

たとえば、

  • 刺身の盛り合わせ
  • 日本酒
  • 独自メニュー

これらは本当に効果があるのか。
本当にオーダーされるのか。
本当に単価アップにつながるのか。

私たちは、まさにそれをテストしている。

もう3か月目になるので、
一定のデータも揃ってきた。

そして見えてきたことがある。

おすすめをすれば、出数は上がり、単価も上がる。

これは、いわば串焼き盛り合わせと同じ論理だ。
組み合わせで「売る」方式である。

この考え方を応用すれば、
たとえばグローブ揚げとグローブ焼きを
ハーフセットで出す、というアイデアもあり得る。

売れるかどうか?
それは、まだわからない。

だからこそ、
テスト販売をするのだ。


新メニューも、いきなり本番ではなくテストする

新メニューが始まるときも同じだ。

今回の特選は告知が遅くなってしまったが、
次回からは

  • 水曜・木曜をプレスタート
  • 金曜を本格スタート

という位置づけにしたいと思っている。

水曜・木曜で
「何がどれだけ出るのか」を見極める。
告知はもちろんしておく。
ただし、本格的に販促するのは金曜日から。

こうすれば、

  • 出数の傾向を見られる
  • 初めてのオーダーで現場がパニックになるのを防げる

売れるかどうか。
どれだけおいしくても、
それはやってみないとわからない。

だから、テストする。


② A/Bテスト

実は、これまで私は
このA/Bテストをそこまで重要視してこなかった。

マーケティングを学んだ人なら、
「テスト」と聞いてまず思い浮かべるのがこれだろう。

でも、改めて考えてみると、
私たちの仕事は単なる飲食の仕事ではない。

私たちは、

料理をしているのではなく、
接客をしているのでもなく、
掃除をしているのでもない。

マーケティングをしている。

どういうことか。

すべてを
顧客を中心に考えるということだ。

そして、マーケティングとは何か。

私は、
リーダーシップだと思っている。

では、リーダーシップとは何か。

それは
影響力だ。

お客さまを、
より良い未来へ導くこと。
それがマーケティングである。


お客さまの反応は、お客さまにしかわからない

では、マーケティングをするうえで、

  • お客さまの反応を高めるにはどうしたらいいか
  • お客さまに来てもらうにはどうしたらいいか
  • お客さまに喜んでもらうにはどうしたらいいか

これは、どうすればわかるのだろうか。

答えはシンプルだ。

お客さまに聞かないとわからない。

だからこそ、私たちの店では
MS(ミステリーショッパー)を実施している。

お客さまが何に喜んでいるのか。
何に不満を感じているのか。
それはお客さまにしかわからない。

MSは、接客や店舗の雰囲気を調べるための
大事な「テスト」なのだ。


大企業だけの話ではない

YahooやGoogleのような会社は、
毎日のようにA/Bテストをしている。

たとえば、リンクテキストの色を変える。
たったそれだけの違いで、
売上が10倍変わることすらある。

A/Bテストは、たしかに大規模な会社ほど効果が大きい。
だから、私たちのような店舗ビジネスでは
インパクトが小さいと思っていた。

でも、ここに大きなヒントがある。

たとえ一つの改善が 2% でも、
それを14個、30個と積み上げたらどうなるか。

2% × 14個 = 28%

28%売上が伸びたら、
前年比を超える可能性は一気に高くなる。

この発想が、これまで自分には足りなかった。
さすがだな、と素直に思う。


店舗でできるA/Bテストは山ほどある

では、私たちはどうA/Bテストを使えばいいのか。

たとえば、おすすめの一言。

  • どこから説明するのか
  • FAB分析で説明するのか
  • 直感的に伝えるのか
  • パウチがいいのか
  • 筆ペンがいいのか

これらはすべてテストできる。

そして、おすすめで一番重要なのは
スクリプト(台本) だ。

トークスクリプトは、
基本的にみんな同じでなければいけない。

「自分の言葉でやった方がいいのでは?」

そう思うかもしれないが、
それはテストをする上では間違いだ。

なぜなら、
比較ができないからだ。

ドリンクが来るまでの、たった1分。
その1分の説明で、売上は変わる。


身だしなみも、実はテスト対象である

A/Bテストできるのは、トークだけではない。

たとえば、

  • ユニフォームは綺麗か
  • ネームは付けた方がいいか
  • 身だしなみはどうか
  • 靴はどうか

これもすべて、やってみないとわからない。

ただし、私がこれまで見てきて確信していることがある。

綺麗な方がいい。

身だしなみが悪い店には、
それ相応のお客さまが集まりやすい。

逆に、綺麗な店には
若い女性が集まりやすい。

汚い店には、
おじさんが集まりやすい。

これは、私自身がテストしてわかっていることだ。


スタッフ構成すらテスト対象になる

たとえば、

  • 男性スタッフが多い方がいいのか
  • 女性スタッフが多い方がいいのか

これも、実はわからない。

でも、女性スタッフが増えると
一定数、女性のお客さまが増える傾向がある。

では、それがどれだけ売上に影響するのか。
どの客層に効くのか。
それは、日ごとに調べていくしかない。

乞うご期待、である。


週ごとのミーティングも、営業のテストである

最近、週ごとのミーティングを始めた。
これも、営業のテストのためだ。

たとえば、

「今週はおすすめをしよう」

と決める。

そのうえで、

  • 本当にしたのか
  • 出数は上がったのか
  • 単価は変わったのか
  • 売上は上がったのか

これを追いかける。

これを確認するには、
月単位よりも週単位の方がはるかに良い。

掃除でも同じだ。
QSCサークルでも、実行徹底につながる。

そして、
この週次MTG自体が良いのか悪いのか。
それすらも、
テストしてみればわかる。


私たちは、飲食店であり、マーケターである

私たちは飲食店をしている。
しかし、本質的には
マーケティングの仕事をしている。

お客さまを、
メンバーを、
より良い方向へ導く。

そのために、
A/Bテストをうまく活用していく。


人生もまた、テストである

これは、仕事だけの話ではない。
人生でも同じだ。

  • 本を読んだ方がいいのか
  • ご飯を食べた方がいいのか
  • オーディオブックを聞いた方がいいのか
  • 聞くならどのジャンルがいいのか
  • 課題レポートは提出した方がいいのか
  • 片づけた方がいいのか
  • 風呂は朝がいいのか、夜がいいのか
  • 筋トレがいいのか、ストレッチがいいのか
  • カラオケで発散するのがいいのか
  • 家でぼーっとするのがいいのか
  • 一緒に過ごす時間を増やした方がいいのか
  • 手帳は使った方がいいのか
  • テレビを見る時間は長い方がいいのか

人間には共通点もある。
でも、自分に合う答えは、自分で試さないとわからない。

自分を変えたいなら、
毎日テストするしかない。

逆に言えば、

昨日と同じことをして、明日違う結果を期待する。
これほど愚かなことはない。


毎日を、実験の日々にしよう

テストと聞くと、
小さな話に聞こえるかもしれない。

でも、
マーケティングだけではなく、

  • 人生
  • マネジメント
  • 成長

すべてに応用できる考え方だ。

毎日、何か少し違うことを試してみる。
それだけで、日々は驚くほど面白くなる。

仕事は楽しいかね?
いや、人生は楽しいかね?

今日もまた、
何か一つ、違うことを試してみよう。

そんな毎日を、今日から始めてみよう。

では、今月もよろしくお願いします。